観戦記:中継ぎの適正見せた山中【ヤクルト1-3ベイスターズ】
観戦記:中継ぎの適正見せた山中【ヤクルト1-3ベイスターズ】
完敗です。ベイ先発の京山はよかったです。
キャリアの若い投手はいくら立ち上がりがよくても
・ランナーを背負ってセットになる
・スコアリングポジションでキャリアのある打者を迎える
・球数が60球を超える
のようなシチュエーションでそれまでの回とうって変わって簡単に崩れるといったことが起きがちです。ヤクファンとしてはそれに期待していました。
しかし、京山は状況が変わっても真っすぐ、変化球ともによく制球されていました。それぞれの球種の球質もよく将来はオリックス金子のようになるのではないかと感じました。
また、ベイの勝ちパターンリリーフ(井納、パットン、山崎)も今日が初登板ということで、3人のうち誰かひとりは崩れるんじゃないかと思っていました。しかし、全員安定していました。しかも結果オーライで抑えたのではなくほぼ投げミスがなかったです。素晴らしかった。
さて今日のヤクルトポジ要素は中継ぎで流れをきった山中です。
★★★
山中がソフトバンクから移籍してきたのは2014年。
ヤクルトの投手事情が苦しかったので野手の川島をきってまでのトレードで加入をしてきました。
そのため、以降は必然的に先発の起用が多くなりました。
そして先発のコマ数が少ないヤクルトの中である程度結果を出してくれていました。
しかし、年々成績は下降気味で、近頃はローテの谷間や怪我人続出時のためのコマといったような位置づけの印象です。32歳という年齢を考えれば今後大幅な能力の向上やスタイルの変化は望めないかもしれません。したがって既存の特徴をどう生かすかということがカギとなります。
そして本日の試合では中継ぎであれば輝けるのではないかという可能性を示しました。
★★★
山中のタイプとしては球威や変化球のキレも抜きんでているわけではなく、制球と緩急で勝負するタイプです。
これはフォームがアンダーハンドだからというわけではありません。(牧田はアンダーハンドですが球威型なので)
この制球型のアンダーハンドではスタミナが弱点になりがちです。イニングが進み球数が増えると、そもそも下半身に負担が大きい投げ方なので、生命線である制球が甘くなります。そこを痛打されるという結果になりがちです。
しかし、中継ぎでのショートイニングであれば、そのスタミナの問題を回避できるのではないかと踏んでいます(連投になった際は要観察ですが、、、)
★★★
また、山中の場合はもともと奪三振率が高いわけでもなく、イニングとヒットの本数が同数になるような投手なのでランナーがいる場面で途中からリリーフをするタイプではないと思います。
しかし、今日のようにビハインドゲームで、イニング頭から出て行って流れを止めるという役割であれば十分にチームに貢献できるという可能性を見せてくれました。
今日の由規の不調や、ファームの試合で小川が打ち込まれたこと、毎年の怪我人等を考えると、シーズンの途中から先発のコマが不足し「じゃあ山中先発で」となるような気がします。しかし、なんとか我慢してしばらく中継ぎでの起用を見てみたいと思います。
まだまだいけるんじゃないでしょうか。
★★★
明日以降の観戦ポイント
「上田のバッティング」
今日は代打の1打席のみでファーストフライでしたが、タイミングがとれていました。
山崎もしぶとく貢献しているのですが、今日のスイングを見る限りではスタメンで使えば2本くらい打ってくれそうな気がします。
以上でーす。