観戦記:成長見せた西浦と山崎 【ヤクルト8-5カープ】
観戦記:成長見せた西浦と山崎 【ヤクルト8-5カープ】
勝ちましたーー神宮初勝利。
今シーズン、チーム最多勝と予想をしているハフの投球が楽しみすぎて仕事が手に尽きませんでした。
正直、かなりよかったと思いますが、それでも際どいところに手を出さず見てくるカープはやはり強いという印象でした。
さて今日の試合は西浦と山崎がいいところで打ってくれました。
★★★
以前に別記事で西浦が好きな件について書きました。
西浦はインコースに強く、引っ張りを得意とする打者です。ツボにはまった時のパンチ力がある魅力的な選手です。
しかし、近年は打撃が低迷気味でした。その原因は引っ張るのが得意ということもあり、早いカウントから基本的に引っ張りを前提とするスタンスで打席にのぞんでいたことかと思います。
そのため、外の球でカウントを稼がれたり、インコースを引っ張りにかかったところを抜かれたり、落ちる球で翻弄される姿が目立ちました。
★★★
しかし、打球方向別打率を見ると、打数は少ないものの、西浦は右打ちの打率は悪くありません。このタイプに多いのは右方向に打てば単打は残せるけど、引っ張ったときの長打が減ることを嫌い、スタイルを変えることを躊躇するといったものです。
ですが、私は1本だけですが右方向にいいホームランを打った西浦を見てしまい、長打を打てる可能性もあるんだから右打ちを意識してはどうかと思っていました。
ここまでが過去記事です。
★★★
しかし、今日西浦は私の想像の上をいっていました。何様ですが。
まず、ファールにはなっていましたが早いカウントからタイミングは明らかに逆方向を意識していました。この時点で少し興奮していました。
そして、
ピッチャーがインコースに投げたときは、無理に逆方向に打とうとせず、素早く身体を回転させて反応で引っ張って打っているようでした。びっくりしました。そんなこともできるのかと。
基本は逆方向を意識しながら、インに来たら反応で引っ張る。インコースに自信がある打者ができる理想形だと思います。
さらに、次の打席。
前の打席で引っ張ってタイムリーを打ったことから、その感触を引きずり、引っ張りにかかるかなと思ったら、甘いボールを1拍待ってセンターに返しました。完璧でした。
★★★
対照的に山崎です。
山崎はこれまでの試合、インコースでも執拗に逆方向を意識して粘り打ちをしていました。
ですが、今日代打で出た場面はインコースのボールを思いきり引っ張り3塁打を打ちました。これにはバッテリーも驚いたと思います。ナイスバッティングでした。
しかし、次の打席どうしても1点が欲しいチャンスで回ってきた山崎は
カウントワンスリーからインハイをやや強引に引っ張りにいき内野フライに倒れました。
カウントがスリーボールかつ投球もボール気味、次打者に山田ということを考えると、いつもの山崎ならカットに行っていたと思います。
正直、らしくなかったと思います。しかし、引っ張って結果を出した前の打席の残像があったのではないでしょうか。
そういう意味でも前の打席との頭の切り替えができていた西浦のセンター返しは印象に残りました。
★★★
次回の観戦ポイント
「西浦の右打ち」
以上でーす。
観戦記:左打者への攻めを思考する原 【ヤクルト3-6カープ】
観戦記:左打者への攻めを思考する原 【ヤクルト3-6カープ】
完敗です。カープ強い。。。
ピッチャーが苦しい時にファインプレー3つで失点を防いで耐える。捕手の小さいファンブルを見逃さず、配球を読んで盗塁してくる。
スランプのない守備、走塁で苦しい試合もものにするという強いチームの野球でした。
さて、今日は今シーズンエースへの期待が高まる原樹里についてです。
★★★
本日広島は鈴木、エルドレッドそして前カードで結果を出したメヒア、下水流などは出場させず、左打者をズラリと並べてきました。右対左という相性以上に、シュートを武器にする原にとっては1つやりにくくなったのではないかと思います。
原が得意とする右打者へのシュートは左打者にとっては外に逃げる球になります。右打者には脅威ですが、カープの左打者にとってこのボールは全然怖くなかったのではないかという印象でした。
象徴的だったのは4番松山に先制タイムリーを打たれた場面です。
★★★
場面は初回、先頭の2人に11球費やし、続く丸にも四球、そして松山にも3球続けてボールでノースリー。原は明らかに制球に苦しんでおり、スコアも0-0で5番にもいい打者が控える。つまり松山は無理をする場面ではまったくなく、よほど自信がないと手を出してこないといったような場面でした。
しかし、松山はノースリーから積極的に打ってきてのタイムリーでした。ボールは外のシュート。甘い球ならともかくコースはそれほど悪くありませんでした。しかし、いつでも打てますよというようなきれいなセンター返しで、これは非常に気持ち悪かったです。
★★★
今日の広島の左打者はあらかじめ外に目付けをしておいて原得意のボール球になるシュートに手を出さないことの徹底。それでいてインコースにボールが来ても反応で打てるだろう。というような感覚ではなかったかと思います。
実際、外の見極めはよくできていて甘いコースだけ捉え、かつインコースへのボールもミートできていました。
要因の1つは原にとって左打者のインコースをつくボールがほぼスライダーであったことです。外のシュート系に目付けをしている中で放っても反応ができるほど、今日は精度がよくありませんでした。
こうなると結論ですが、緩急をつけてタイミングを外すことで有利をとっていくことが大切です。今日の原は時折そのチャレンジをしていました。2打席目の田中に2球連続で投げた緩いカーブです。1打席目に捉えられていて、何か攻め方を変えないと、と思っての手だったと思いますがよかったと思います。
※ちなみに3打席目は決め球に2球連続でそれまで使っていなかったフォーク。この辺にも試行錯誤がうかがえました。
★★★
今日の苦しいピッチングは質の高い左打者をズラリと揃えられるカープの選手層がすごいという点もあります。
また、中盤はスライダーの精度が改善したのでグッドピッチでした。ただ対左のときの生命線であるスライダーの調子の悪くなったときのオプションをどうするかというのは
今後チームのエースとなる原にとって課題になるのではないでしょうか。
次回登板時の観戦ポイント
「緩急」
以上でーす。
雑感:プロの1軍でショートを守るということ
本日は移動日なので適当に。
ヤクルトは開幕3連戦で勝ち越し。上々の滑り出しとなった。
そんなヤクルトの今年の注目選手として、ショートの廣岡を挙げる人は多いのではないだろうか。開幕カードでもタイムリーを打つなど打撃は好調。そしてオープン戦と開幕カードを通じてミスもあったものの20歳とは思えないフィールディングを見せてくれた。
★★★
そもそもプロの世界でショートを守ることは非常に難しい。中学から高校、高校から大学と競技ステージがあがるに連れて、飛んでくる打球の速度や質が段違いに難しくなり、それにともない求められるプレーのスピードと正確さが格段にあがる。なかなか見ていては気づかないが、1軍ショートの1つ1つのプレーの質は本当に高い。
ちなみにメジャーのショートとなるとまたハードルがあがる。松井、井口、西岡、中島などこれまで日本を代表するショートが渡米をしたが、誰もレギュラーをとることはできなかった。ここを超えた日本人野手がいないことからも1つ2つ上のステージでショートをやる難しさがわかるだろう。
そんなわけで特に大卒前の22歳以下の選手がプロ1軍でショートを守るということは想像以上に難しいのである。
★★★
現役選手でも福留や浅村、大田、高橋周平など高校の時にはショートで慣らした選手が数多くいた。しかし、プロに入ると、求められる守備力の水準がむちゃくちゃ高くなるため、失格の烙印を押されることになった。
1軍のショートを守れる守備力を持っていることはそれだけで希少価値を持っている。そんなわけで、バッティングはよくなくてもこの要求される高水準の守備力を満たせればよいということで大学、社会人から毎年守備型のショートが獲得されることになる。
特にパリーグでは投手が打席に立たないため、ショートは守ってくれればよいということで打撃に目を瞑って獲得することが多い。レギュラーでなくてもバックアップには必ず必要だし。その結果所沢遊撃隊みたいのができることになる
しかし、投手が打席に立つセリーグではそうはいかない。しかも近年は打てる捕手少ないのでこれにショートも守備型で打てないとなれば死活問題である。ということでプロ1軍で守れる高水準の守備力と280くらい打てる打撃力を持つショートの獲得に各球団が悩むことになる。
★★★
そんななかで廣岡である。そのスケールを感じさせる打撃にも注目が集まる。しかし、20歳で1軍のショートを守れていることが「異常」である。そしてまだまだ荒い部分はあるものの守備範囲の広さや送球の強さは既に片鱗を見せている。なんとも楽しみな選手だ。
ちなみに奥村もである。巨人から人的補償で獲得した際、前年のファームでは辻、和田といった同年代の若手野手よりも明らかにショートを守れる適正を見せていた。昨年辻がファームで内野のポジションを転々とし、和田はサードを守る中、21歳の奥村は1軍で30試合以上ショートを守った。
★★★
プロの1軍でショートを守れるということは1つの武器なのだ。ヤクルトでも山田や荒木はアマチュア時代ショートを守っていたがプロではそうはいかなかった。しかし、廣岡、奥村といった若手2人はこの壁を超えたのである。
打撃だけではなく、守備にも注目したい。
観戦記②:フォークの使い方に未来を残した由規【ヤクルト1-3ベイスターズ】
観戦記②:フォークの使い方に未来を残した由規【ヤクルト1-3ベイスターズ】
苦しい台所事情のヤク先発投手陣の中でなんとか結果を出してほしい由規。
本日の登板は4回3失点と良いとはいえない結果になってしまいました。
イニング途中での降板ではなかったものの、初回に3四球をだすなど、終始制球の悪さが目立ち、数字以上に悪い印象を残しました。
その結果、早くも厳しいファンからは2軍へ行けとの声もあがっているようです。
しかしながら、酷評を浴びた本日の登板のなかにも微妙にポジ要素がありました。
それは右打者へのフォークの使い方です。
★★★
本日の由規は打者20人に対し77球の投球数でした。
注目したのは昨オフに習得したという記事がでたフォークです。
フォークを投じたのは
大和(第一打席) 2球(7球中)
神里(第二打席) 1球(6球中)
大和(第二打席) 3球(6球中)
倉本(第二打席) 1球(1球中)
神里(第三打席) 1球(4球中)
ということで全8球でした。
状況等も加味しないといけませんが、ザッと特徴としては
・全てが対左打者
・対大和選手には明らかに多投
というところでしょうか。
とりあえず、あらかじめ投げるシチュエーションを決めていたようです。
質はというとコースは悪くないものの、見極められているという印象でした。
★★★
フォークに手を出してくれない要素は打者の頭の中にストレートへの意識がないからです。
ストレートの意識が頭にあればあるほど、リリース時にストレートだと思って振りにいき、途中でブレーキがかかるフォークにバットが止まらず空振りをします。
反対にストレートは怖くないから変化球をマークしようとすればするほど、低めの球をこれはフォークっぽいと思い手を出さなくなります。
つまり、何が言いたいのかというと本日の由規を見て、
「習得したばかりのフォークは打者に見極められていることに象徴されるよう、質が悪くまだまだ使い物にならん。早く2軍へ行け。」
とはいうのはいかがなものかということです。
★★★
確かに覚えたてのフォークの質は悪いかもしれません。しかし、今日のフォークが見極められたのはフォークの質の悪さではなくストレートを意識させられなかったことにあります。
逆に言えば、ストレートを意識させられれば今のフォークでも十分通用すると見ています。つまり、次回以降はフォークではなくストレートを修正すべきです。
ピンチの場面で大和選手に2球連続で見極められ四球、続く倉本選手へは初球の甘いコースをタイムリーにされたフォークへ目がいきますが、前打席まででこの2人にストレートを意識させられなかったことのほうが課題でしょう。
★★★
由規投手は制球力が優れているわけではありません。
したがって、多少コースは甘くても腕を振ってストレートを投げ、打者がとらえた!と思ってもファールになってカウントを稼ぐことができていればOKです。
これが由規投手のバロメーターであり、こうなればフォークも生きます。
しかし、今日は細かなコントロールを気にしていて腕が振れていない印象でした。
故障あけでストレートの質に自信がなく、コントロールで勝負しようと思っていたのかもしれません。
しかし、失点したことで逆に開きなおって思い切り投げたように見えた最後の対桑原選手へはストレート中心の配球でねじ伏せたました。
この攻め方に
右打者へのフォークが決まればということで
まだほんのり明るい未来を見ています。
★★★
次回由規登板時のポイント
「右打者へのフォーク」
以上でーす。
観戦記:中継ぎの適正見せた山中【ヤクルト1-3ベイスターズ】
観戦記:中継ぎの適正見せた山中【ヤクルト1-3ベイスターズ】
完敗です。ベイ先発の京山はよかったです。
キャリアの若い投手はいくら立ち上がりがよくても
・ランナーを背負ってセットになる
・スコアリングポジションでキャリアのある打者を迎える
・球数が60球を超える
のようなシチュエーションでそれまでの回とうって変わって簡単に崩れるといったことが起きがちです。ヤクファンとしてはそれに期待していました。
しかし、京山は状況が変わっても真っすぐ、変化球ともによく制球されていました。それぞれの球種の球質もよく将来はオリックス金子のようになるのではないかと感じました。
また、ベイの勝ちパターンリリーフ(井納、パットン、山崎)も今日が初登板ということで、3人のうち誰かひとりは崩れるんじゃないかと思っていました。しかし、全員安定していました。しかも結果オーライで抑えたのではなくほぼ投げミスがなかったです。素晴らしかった。
さて今日のヤクルトポジ要素は中継ぎで流れをきった山中です。
★★★
山中がソフトバンクから移籍してきたのは2014年。
ヤクルトの投手事情が苦しかったので野手の川島をきってまでのトレードで加入をしてきました。
そのため、以降は必然的に先発の起用が多くなりました。
そして先発のコマ数が少ないヤクルトの中である程度結果を出してくれていました。
しかし、年々成績は下降気味で、近頃はローテの谷間や怪我人続出時のためのコマといったような位置づけの印象です。32歳という年齢を考えれば今後大幅な能力の向上やスタイルの変化は望めないかもしれません。したがって既存の特徴をどう生かすかということがカギとなります。
そして本日の試合では中継ぎであれば輝けるのではないかという可能性を示しました。
★★★
山中のタイプとしては球威や変化球のキレも抜きんでているわけではなく、制球と緩急で勝負するタイプです。
これはフォームがアンダーハンドだからというわけではありません。(牧田はアンダーハンドですが球威型なので)
この制球型のアンダーハンドではスタミナが弱点になりがちです。イニングが進み球数が増えると、そもそも下半身に負担が大きい投げ方なので、生命線である制球が甘くなります。そこを痛打されるという結果になりがちです。
しかし、中継ぎでのショートイニングであれば、そのスタミナの問題を回避できるのではないかと踏んでいます(連投になった際は要観察ですが、、、)
★★★
また、山中の場合はもともと奪三振率が高いわけでもなく、イニングとヒットの本数が同数になるような投手なのでランナーがいる場面で途中からリリーフをするタイプではないと思います。
しかし、今日のようにビハインドゲームで、イニング頭から出て行って流れを止めるという役割であれば十分にチームに貢献できるという可能性を見せてくれました。
今日の由規の不調や、ファームの試合で小川が打ち込まれたこと、毎年の怪我人等を考えると、シーズンの途中から先発のコマが不足し「じゃあ山中先発で」となるような気がします。しかし、なんとか我慢してしばらく中継ぎでの起用を見てみたいと思います。
まだまだいけるんじゃないでしょうか。
★★★
明日以降の観戦ポイント
「上田のバッティング」
今日は代打の1打席のみでファーストフライでしたが、タイミングがとれていました。
山崎もしぶとく貢献しているのですが、今日のスイングを見る限りではスタメンで使えば2本くらい打ってくれそうな気がします。
以上でーす。
観戦記:インコースのリード【ヤクルト5-3ベイスターズ】
ヤクルトが二連勝。 まさかの。
今日のツボは中村のインコースを使ったリードです。
特に対ロペス(全打席)と7回のピンチでの桑原の打席が印象的でした。
★★★
ロペスは、言わずもがなの長距離打者です。
なので、どうしても外のボールを多く使いながらの勝負を意識します。
しかし、ロペスの特徴は日本人にはない長いリーチで外のボールを引っ張ってバットに載せ、スタンドへ運ぶことです。
また、振り出し後の下半身の粘りが強く速球待ちの際の緩いボールにも強いです。
したがって、セオリー通り長打を回避しようと、アウトコースで変化球を織り交ぜながらの勝負を考えれば考えるほどロペスの餌食になります。
★★★
しかし、この日へ徹底してインコースのボールを意識させました。
第一打席は 初球から3球連続でインコース
第三打席は 初球から2球連続でインコース
第四打席は 初球インコースまっすぐで詰まらせた内野フライ
ということで早いカウントからゴリゴリにインコースを使っていました。
(第四打席はその配球読みで初球のインコースを打つも石山の球威勝ち。)
インコースのファウルの質も<捉えたけどタイミングが早かった>というファウルではなく、詰まっていたのでかなり有効に効いていたのかなと思います。
★★★
インコースを早いカウントで使うことのメリットの1つは、勝負球のコースを惑わすことができるという点です。
セオリーは打者の手の遠いアウトコースでの勝負が基本となります。しかし、インコースでカウントを稼げた(ファウルも詰まっている)場合、打者は
「セオリー通りアウトコースでの勝負になるか、自分が2ストまで苦しんだインコースで勝負にくるか」と非常に迷います。
この迷いが打者を非常に苦しめるわけです。
★★★
7回ピンチの際の桑原の打席もまさにこれが明暗を分けました。
(横浜がヤクルト先発石川を捉えて降板させ、なお1,3塁のイケイケの場面。まさにこの試合の分岐点)
1球目は アウトローの変化球を空振り。
2球目は インハイの釣り球を見逃し
この時打者の頭には「今のインハイで上体を起こさせておいて、自分が初球に空振りしたアウトコースで勝負にくるかな。まっすぐか変化球かはわからないけどボール球の変化球には手を出さないようにはしよう。」というのが頭をよぎります。
で、3球目はインコースの145㎞まっすぐで見逃し。これは選択肢になかったかのようです。これが今日のゲームのターニングポイントになった1球だと思います。
そして2ストライクからの4球目、前の1球により、勝負球がインかアウトかまったくわからなくなり、迷った桑原を象徴するかのように詰まってのフライで決着となりました。
★★★
通常は追い込んでからの勝負球に注目がいき、そこでインコースを投げることが「攻めた」と評価されることが多いかと思います。
しかし、今回は1ストライク、2ストライク目をとるときに投げるインコースこそが重要という切り口からのゲーム評でした。
これは投手のコントロールがいいことが前提となるため、
そういう意味では石川、近藤はグッドピッチでした。
※明日からの観戦ポイント
「早いカウントでのインコースの使い方」
以上でーす。
逆方向への意識と西浦
何を隠そうヤクルトファンである。
この年になると将来のことが頭をよぎり、とんでもない不安が襲ってくることがある。そんなとき、趣味の野球観戦は現実逃避かつリフレッシュの一つの楽しみである。
そしてなぜか、ヤクルトを応援している。
ヤクルトと言えば2017年は歴史的大敗をして絶賛再建中である。
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さて、本題。西浦逆方向に打ってみないかである。
西浦は2014年の開幕戦にル―キーながら出場し初打席初球本塁打。その後、成績は低迷するもこれはプロの厳しさということでご愛敬。しかし2016年、自身最多の72試合出場で本塁打7本、9盗塁。成長の兆しを見せコアなヤクルトファンを期待させた。おーこれは来年西浦あるな。と。
そして迎えた2017年、ショートには西浦。ではなく大引である。昨年の西浦の活躍を見て期待していたファンはさぞがっかりしたであろう。
しかし、キャンプが始まると、サードのレギュラー川端の怪我。何か打つ手は…そう、西浦の出番である。西浦ファンはさぞ期待したことだろう。
「これで川端の代役で出場した西浦が打ちまくってスタメンを奪う。今はコアなファンにしか注目されていない西浦の凄さに皆が気づく。西浦ええやん!と。そしたら当然川端のケツにも火がつく。俺も怪我ばかりじゃいかんなと。で翌年以降、川端は怪我から復帰し万全。ちょうどその頃、ショートの大引は加齢とともに成績は下降でお役御免。そしてサード川端、ショート西浦でおk。さらに、川端がベテランになる頃には廣岡、奥村が育っているに違いない。他チームは内野手の世代交代が進まないと嘆く昨今、ウチはなんてスムーズに10年後が見えるんだ!見える!黄金期が!」
てな具合である。
そして2017年西浦の成績 (ヤクルト公式HPより)
ダ、打率.208 ………ホームラン 0 ……
劣化しとるやんけ!!!!!!!
そう、チャンスを逃したのである。こうして打てる三遊間かつスムーズ世代交代というヤクルトファンの夢はついえたのである。
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しかし、思い起こせば2016年、西浦が覚醒の予兆を見せていた時、彼はライト方向にいいフォームでヒットを打っていた気がする。
基本は引っ張り専門でホームランに目が行きがちだが、たまにみせる右打ちが結構うまかったような。。。というわけで調べてみた。
打球方向別打率(2016年)
左(レフト) 方向 .252 6本 (103-26)
中(センター)方向 .263 0本 (95-25)
右(ライト) 方向 .279 1本 (43-12)
ほうまずまず。
不振にあえいだ2017年は…
打球方向別打率
左(レフト) 方向 .167 0本 (66-11)
中(センター)方向 .222 0本 (54-12)
右(ライト) 方向 .292 0本 (24-7)
え、結構右方向打率よくないか。。。
つまり、西浦は基本引っ張りだが、ランナー状況によって右打ちが半強制されているときは、結構打率がいいのでは。。。もし、初めから右打ち意識があれば結構打てるのではないか。。。
なんやかんや西浦の長打力にはロマンがある。右打ちを意識させることでこの長打力が消えるのではないかという懸念もある。ただ、西浦は右にも長打を打てると確信している。
2016年に逆方向に打った1本のホームラン…これはかなりうまく打っていた。つまり、右に長打を打てる姿こそ西浦の完成形なのではないか。。。
これで
これでいいんじゃないか。西浦、逆方向に打ってみないかーーー
どうなんだ西浦ー。